きもの関連の展覧会 贅沢な2本立て
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西洋の美術工芸改革運動にどのような影響を与えたかを検証する
ユニークな展覧会「KATAGAMI Style」が
東京・丸の内の三菱一号館美術館で開催中です。
(以下、同展の案内サイトより)
19世紀後半、万国博覧会などを通じて海を渡った日本の美術工芸品は、
西洋の人々に驚きの目をもって迎えられました。
とりわけ芸術家たちにとって、その斬新な構図やデザイン、緻密な技は、
作品を制作する上での大きなヒントとなったのです。
ジャポニスムと呼ばれるこの現象は、絵画の分野では、
印象派と浮世絵などとの関連が既に詳しく紹介されていますが、
工芸については、その技法の多様さのため、
これまでスポットをあてられる機会はほとんどありませんでした。
着物やその他染織品の文様染に使われる日本古来の型紙は、
この時期に西洋にもたらされ、その美しいデザインや高度な技術が
高く評価されて、当時西洋各地で起きた美術工芸改革運動に
大きな影響を与えました。
本展は、19世紀末から20世紀初頭にかけて西洋に渡った
日本の美術工芸品の中でも特にこの型紙に注目し、
型紙が西洋の芸術家たちの創作活動にどのような影響を
与えたのかを紹介する日本で初めての試みです。
日本で生まれた型紙が海を渡り、
染色という本来の用途を超えて自由に解釈され、
アール・ヌーヴォーをはじめとする西洋の美術工芸改革運動の中で
豊かな広がりを見せていった様相を、
約400点の作品とともに俯瞰する展覧会です。
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いま仕事がたてこんでいて忙しい時期ですが、
この展覧会はぜひ観たいと思い、丸の内に向かいました。
きもの文化や、きものにまつわる職人さんの手仕事が
大好きな私にとっては、たまらない企画です。
「型紙」のすばらしさを堪能させていただきました。
美術館の周辺の空間もとてもすてきで、
また、併設のカフェも、天井が高くて、レトロな雰囲気で、
おかげさまで、とてもリフレッシュできました。
その後、天気がよかったので、丸の内から銀座まで
歩いて移動し、ミキモトホールで開催中の
「着物に咲いたモダニズム」展も観てきました。
(以下、同展の案内サイトより)
明治の文明開化以降日本に入った西洋のバラは、
新しい時代へのロマンや自由の象徴として、
お洒落な女性の間で着物の柄に用いられました。
四季を大切にする着物の世界で、春咲きと秋咲きのあるバラは、
"季節(とき)知らず"と言われ、四季を問わず
身に着けることができる特別な柄です。
今展では、明治、大正、昭和の着物や帯、羽織や襦袢から、
バラの柄のものだけを集めた約100点を展示いたします。
古典柄からモダン柄まで、時代の世相や着る人の個性を反映して
美しく花開いた様々なバラの着物をこの機会にぜひご覧ください。
と、こちらも「きもの好き」にとっては最高にうれしい企画展で、
バラの絵柄の多様さに、いい刺激をうけました。
コメント
コメント一覧 (2)
会期を終え,後片付けも一段落してやっと拝見致しました。
次のテーマもありますし,サイトや海外での展示を目指しています。
しかし,これから先は皆様のご支援と尽力なしでは前に進めません。
今後ともよろしくお願い致します。
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